五十肩の体操

五十肩の改善に役立つ体操・ストレッチ解説

 

五十肩(肩関節周囲炎)は、40~60代に多くみられる肩の痛みと可動域制限を主症状とする疾患です。発症の明確な原因は特定されていませんが、加齢に伴う腱板の軽度損傷や炎症、関節包の拘縮(かたまり)が背景になると考えられています。

症状は「急性期」「慢性期」「回復期」の三段階に分けられ、それぞれ適切なケアが異なります。特に慢性期〜回復期に入った段階で、痛みが落ち着いてきたら体操を取り入れることで、肩の動きを大きく改善できます。 ここでは、医療現場でもよく指導される安全な体操を中心に、五十肩の特徴と注意点、具体的な運動方法を詳しく説明します。



1. 五十肩の特徴と体操の重要性 五十肩では、肩関節を包む「関節包」が炎症により縮んでしまい、肩が上がらない・後ろに回らないなどの可動域の制限が起こります。放置しても数か月~1年ほどで自然に改善する場合もありますが、以下のような問題が残ることがあります。 可動域が十分に戻らない 肩周囲の筋力低下 背中や首にかばい動作が生まれる 姿勢が悪くなり再発のリスクが増える このため、早期から無理のない範囲で肩を動かすリハビリ体操が非常に重要です。体操は以下の3つの目的で行われます。 拘縮した関節包をゆっくり伸ばす 肩甲骨と腕の連動を改善する 周辺の筋肉(ローテーターカフや三角筋など)を再教育する 痛みを我慢して無理に動かす必要はありませんが、“心地よく伸びる程度”の刺激を日々積み重ねることで回復が早まります。

 


 

2. 五十肩体操のポイントと注意点 体操を行う前に覚えておきたい注意点は次の通りです。 痛みの強い急性期は安静を優先 夜間痛がひどい、少し動かすだけで激痛が走る時期は無理な体操は禁物です。氷で冷却したり、医師の診察を受けましょう。 “痛気持ちいい”範囲にとどめる 可動域は少し痛みがあるぐらいで伸びますが、鋭い痛みが出る場合はやりすぎです。 温めてから行うと効果が高い 入浴後など、筋肉と関節が温まっている状態で行うと伸びやすくなります。 毎日継続が非常に重要 1回あたり5〜10分でもよいので、毎日コツコツ行う方が効果的です。

 


 

3. 五十肩改善のための具体的な体操 以下では、五十肩でよく用いられる代表的な体操を詳しく紹介します。

① コッドマン体操(振り子体操) 最も安全で基本となる運動です。急性期と慢性期の橋渡しとして適しています。 やり方 片手をテーブルなどにつき、上半身を前に倒す。 痛い側の腕を脱力し、重力に任せてぶら下げる。 前後・左右・円を描くように小さく揺らす(各方向10〜20回)。 ポイント ・腕を自分で動かすのではなく“ぶら下げた腕を揺らす”意識 ・痛みが強いときでも比較的安全に可動域を広げられる

② 壁歩き体操(フィンガーウォール) 肩を上げる動作を柔らかく改善する体操です。 やり方 壁の前に立ち、指を壁につける。 指を使って壁を歩かせるように、痛い側の腕をゆっくり上げていく。 痛気持ちいい範囲まで上げたら5秒キープ。 ゆっくり指を下げて戻す。 (10回程度) ポイント ・自力でグイッと上げない ・角度が少しずつ上がればOK

③ タオル体操(後ろ手ストレッチ) 後ろに手を回す動きを改善し、関節包の柔軟性を高めます。 やり方 長めのタオルを両手で持つ。 痛い側の手を「下側」にして背中に回す。 反対側の手でタオルを上に軽く引き上げる。 肩の前側〜後ろ側が伸びるところで10秒キープ(10回)。 ポイント ・背中に手が届かない場合は無理せずタオルを長めに持つ ・痛みが強い日は行わない

④ 肩甲骨はがしストレッチ(肩甲骨可動域改善) 五十肩では肩甲骨の動きが悪くなるため、肩甲骨を大きく動かす体操も効果的です。 やり方 両肩をすくめて5秒キープ(肩を上に) 一気に脱力してストンと落とす 次に肩を大きく前回し・後ろ回し(10回ずつ) ポイント ・肩甲骨の動きを意識する ・腕の負担が少なく、慢性期に適している

⑤ 机を使った肩前方ストレッチ(関節包ストレッチ) 肩を前方向に伸ばすことで、固まった関節包をじっくり伸ばします。 やり方 椅子に座り、机の上に両手または痛い側の手を置く お辞儀をするように上半身を前へ 肩が伸びるところで10〜20秒キープ ゆっくり戻す(5回) ポイント ・痛気持ちいい程度で止める ・机の高さが低い方が負担が少ない

 


 

4. 体操を行うタイミングと回数 五十肩の改善には“少しずつ頻度を増やすこと”が最も大切です。 毎日:5〜10分でOK 痛みが許す範囲で1日2〜3回 入浴後や温めた後に行うと効果的 特に可動域を広げるストレッチは一度に強く伸ばすより、「毎日コツコツ」が圧倒的に有効です。 5. 医療的な補助療法と併用するメリット 体操だけでなく、以下の治療と併用すると回復がさらに早まることがあります。 温熱療法(ホットパック・入浴)

 

五十肩でお困りの方は、中央整骨院にご相談ください。 山形市江俣4丁目19-2 TEL023-684-8950

2025年12月10日